真空パック器は本体より袋代が効く。1回いくらで4台を見比べる

効いてくるのは本体より袋代です。1回いくらで4台を見比べる。袋は1枚 18〜25円 かかります。道具しらべの比較記事のアイキャッチ

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特売の肉をラップで包んで冷凍庫へ、を何年も続けた私は、二週間で霜がつき、丸い塊で引き出しの隙間ばかりができる、という二つでつまずいてきました。どちらも原因は包みの中の空気ですが、真空パック器を調べると本体価格の話ばかりで、実際に効くのは使うたびに専用の袋を1枚消費することでした(1枚18円から25円で、週に2回使えば年に約1,900〜2,600円)。そこで1回あたりの袋代・汁の逃げ道・壊れたときに何が使えなくなるかの3点で、実売4,380円から7,450円までの4台を比べます(うち3台は袋を熱で閉じる据え置き型、1台は仕組みの違う充電式のポンプです)。

袋代は、週2回の使用で年に約1,900〜2,600円。ZWILLINGの袋だけ洗って繰り返し使う

真空パック器が向かない人と食品

  • カレーやスープを、袋のまま真空にしたい人。4台とも袋のままではできません。液体は吸引口まで上がってきて、シールを邪魔したり本体に入り込んだりします。この記事の中で道があるのは、別売のガラス容器を使うアイリス VPF-M60 だけです。
  • 市販の真空パック食品のような、ぴったりした仕上がりを求める人。家庭用の脱気力は50〜60kPa程度で、大気圧の6割ほどを抜く計算です。袋の内側にある細かい溝(エンボス加工)にも空気が残るので、密着はしても完全ではありません。長期保存の道具というより、冷凍焼けを遅らせる道具と考えたほうが近いです。
  • 真空にしてはいけない食品。アイリスの取扱説明書と東洋プランの商品説明に、同じ注意が書かれていました。パンやスナック菓子は脱気すると潰れて戻らず、野菜や果物は呼吸しているのでそのまま閉じると袋が膨らみ、発酵食品や煎りたてのコーヒー豆も同じ理由でガスが出ます。これは故障ではなく、食品の性質です。

真空パック器の袋代・汁・故障の見方

袋代は、使うたびに減る。袋を熱で閉じる方式の3台では、アイリスの専用袋が100枚1,773円で1枚あたり約18円、ひと回り大きいもので約25円。東洋プランの専用袋は15×20cmの100枚が1,880円、ひと回り大きい15×25cmが1,980円で、1枚あたり約19〜20円です。週に2回として年に約104回、18円なら約1,900円、25円なら約2,600円が毎年出ていくので、いちばん安い東洋プラン(4,380円)といちばん高い VPF-M60(7,450円)の差3,070円は、年間の袋代の1.2〜1.6年ぶんです。ロールを切って使う方法は割高で、アイリスの15cm×600cmのロール(773円)を20cmずつ切ると30枚ほどで、1枚あたり約26円になります。ZWILLING だけがこの線の外にいて、専用バッグは洗って繰り返し使う前提です(Mサイズ10枚が2,090円、1枚あたり209円ですが、毎回消えていくわけではありません)。

汁の行き先は、4台で分かれる。肉や魚を小分けするなら、ここが実際のつまずきどころです(冷蔵庫から出した肉は、置いておくだけでドリップが出ます)。東洋プランは本体の縁が汁受けになっていて、手動で吸い具合を止められるので、上がってきたところでシールに切り替えられます。アイリス VPF-S50 には逃げ道がなく、ドリップが袋の外ににじんだというレビューがあります。VPF-M60 は、袋ではなく別売のガラス容器(TGS-650/TGS-1500)に入れて、チューブで容器から吸う逃がし方です。ZWILLING は液体そのものを想定していません。

壊れたとき、何が道連れになるか。4台とも、1年から1年7か月あたりで不調の報告が出ています(真空にならなくなる、パッキンが切れる、操作パネルが効かなくなる)。方式によって巻き込まれる範囲が違い、袋を閉じる3台は本体が壊れても袋が残り、次の本体でそのまま消費できます。ZWILLING はポンプが吸うための装置なので、ポンプが止まると買い揃えたバッグも容器もまとめて動かなくなり、バッテリーが1年7か月で充電できなくなったという報告もありました。値段の差というより、買い方の差だと思います。

袋代と汁物で真空パック器を並べる

機種 価格 方式 1回の袋代 汁物
東洋プラン マジック鮮度 約4,380円 据え置き・袋を熱で閉じる 約19〜20円 縁が汁受け(手動で調整)
アイリス VPF-S50 約4,381円 据え置き・袋を熱で閉じる 約18〜25円 逃げ道なし
ZWILLING 36801-000 約6,782円 充電式ポンプ(バルブから吸う) 約209円(洗って繰り返し) 液体は不可
アイリス VPF-M60 約7,450円 据え置き・袋を熱で閉じる 約18〜25円 別売ガラス容器で対応
くわしい仕様を見る(評価・脱気力とシール幅・モードと袋・電源・サイズと重さ)
機種 評価 脱気力・シール幅 運転モード・使える袋 電源・コード長 本体サイズ・質量(約)
東洋プラン マジック鮮度 ★4.2(258件) 最大60kPa/最大300mm(熱線幅5mm) 自動・手動・シールのみ(3)。エンボス加工袋(普通のポリ袋もシールのみ可) 定格135W/コード長は公表なし 380×80×55mm・640g
アイリス VPF-S50 ★4.2(1,065件) 約50kPa/最大280mm 脱気+シール・シールのみ(2)。専用ロール/専用袋 定格80W/コード1.2m 376×90×69mm・1.05kg
ZWILLING 36801-000 ★4.3(321件) 脱気力は公表なし/シールしない ワンプッシュのみ。専用バッグ(洗って繰り返し) USB充電式(コードレス) 50×50×190mm・300g
アイリス VPF-M60 ★4.0(270件) 最大60kPa/最大280mm 自動(乾き/水気)・手動・シール・容器(4系統)。専用ロール/専用袋 定格150W/コード1.3m 389×150×83mm・1.4kg

価格・評価はAmazon掲載値、数値・価格・評価は執筆時点のもの、仕様は各メーカー公表値です。袋代は各社の専用袋100枚の価格から割り出した目安で、ZWILLINGは10枚セットの単価です。

真空パック器4台、袋と汁の扱い

東洋プラン マジック鮮度

向くまず安く試したい。肉や魚のドリップが気になる。普通のポリ袋も閉じたい。

向かない毎回同じ仕上がりで揃えたい。コンセントから離れた場所で使いたい。

約4,380円で4台でいちばん安く、640gでいちばん軽い。縁が汁受けになっている。

脱気力は最大60kPaと、7,450円の VPF-M60 と同じ数字です。シールの強さを5段階で選べ、自動・手動・シールのみの3モードがあり、水気のあるものは手動で吸い具合を見ながら止められます。エンボス加工のない普通のポリ袋も、シールだけなら使えるので、袋の口を閉じたいだけなら袋代がかかりません。弱点は仕上がりの安定しなさで、10袋に1つほど、あとで空気が戻っていたという声が複数あります。シール部分から中身までは2.5cm以上(厚みがあるものは5cm)離す必要があり、ここを詰めると失敗します。作動音がやや大きいという指摘もあり、コードの長さはメーカーが公表していません。

アイリスオーヤマ VPF-S50

向くペットフードや乾物の小分けが中心。置き場所を取りたくない。実績の多い機種を選びたい。

向かない肉や魚を主に扱う。容器の脱気まで使いたい。

約4,381円。奥行90mm・高さ69mmと薄く、乾いたものの小分けが得意。汁の逃げ道はない。

引き出しや棚のすき間に立てて片付けられます(1.05kg)。レビュー件数1,065件はこのジャンルで突出していて、2022年のモデルが今も売れ続けています。ドッグフードやキャットフードの大袋の小分け、開けたお菓子を閉じる、米や豆を分けるのに向き、途中でシールボタンを押せば空気を少し残した状態で止められるので、潰したくないものにも使えます。電池を使わず、替えのパッキンが同梱されています。弱点は2つで、脱気力が約50kPaと、公表値のある3台でいちばん低いこと、汁の逃げ道がないことです。水分が多いものは拭き取ってからでないと失敗しやすく、肉のドリップが袋の外ににじんだという報告があり、使える袋も自社の専用ロールと専用袋に限られます。

ZWILLING フレッシュ&セーブ 36801-000

向く乾物やコーヒー豆、作り置きの容器保存が中心。袋を捨て続けたくない。

向かない肉や魚のドリップを扱う。消耗品を安く買い足したい。

約6,782円。袋を熱で閉じず、専用バッグのバルブから吸う。バッグは洗って繰り返し使う。

本体は約300g、50×50×190mmの棒状でコードもなく、1Lの容器で10秒ほど、小さいものなら2〜3秒で終わります。現行のMサイズ10枚(36800-220)が2,090円で、容量4.0L・350×250mm。蓋の密着が強く、ガラス容器と組み合わせればそのまま食卓にも出せます。弱点は、液体や水分の多いものには使えないこと、バッテリーが1年7か月で充電できなくなったという報告があり、そのときバッグも容器もまとめて使えなくなることです。初回のフル充電に2〜5時間かかり、脱気力のkPaはメーカーが公表していません。

アイリスオーヤマ VPF-M60

向く汁気のあるものを保存したい。袋の長さを自分で決めたい。モードを使い分けたい。

向かない置き場所が限られている。価格を抑えたい。

約7,450円で4台でいちばん高く、いちばん大きい。別売のガラス容器で汁物も脱気できる。

389×150×83mm・1.4kgの代わりに、モードは自動の乾き用・水気用、手動の脱気とシール、容器モードの4系統で、取扱説明書には肉や魚は水気用モードを使うよう書かれています。別売の耐熱ガラス容器(TGS-650/TGS-1500)とチューブで、煮物や汁物も脱気でき、4台で液体に対応できるのはここだけです。ロールカッターが内蔵され、専用ロールを収納したまま必要な長さに切れ、食べかけの袋菓子をその袋のまま閉じられたという声もあります。弱点は耐久性で、1年ほどでパッキンが破れた、操作パネルが効かなくなった、ロックバーが折れたという声が複数あります。ひき肉のように水分の多いものは真空になりにくくやり直しが要ることもあり、定格消費電力150Wは4台で最も高く、本体も場所を取ります。

真空パック器の空気が戻る・汁が上がるとき

  • 翌日には空気が戻っていた。4台すべてで出る不満で、原因の多くはシール部分です。袋の口に食材の脂や水分が付いていると、そこだけ溶着されません。シールする線から中身まで2.5cm以上、厚みのあるものは5cm以上あけ、袋の口を外側に折り返してからセットすると、汚れが付きにくくなります。
  • 肉のドリップが上がってきて、うまく閉じない。いちばん多い失敗です。冷蔵庫から出してすぐ、まだ冷たいうちに作業すると出る量が減ります。食材と袋の口の間にペーパータオルを一枚はさむ方法は、アイリスの取扱説明書にも書かれています。一度平らにして冷凍してから真空にすると、ドリップそのものが出ません。
  • エンボスの溝に空気が残る。失敗ではなく、この方式の仕組みです(空気を抜くための通り道なので、溝の分は残ります)。袋の中の食材をできるだけ平たくしてから脱気すると、差が小さくなります。
  • 1年ほどで真空にならなくなった。シールはできるのに吸わない場合は、パッキンの劣化が疑われます。VPF-S50 には替えのパッキンが同梱されていて、消耗品として買えるメーカーもあります。買う前に、パッキンが単体で手に入るかを確かめておくと、1年後の選択肢が変わります。

保存するものから選ぶ真空パック器

どれを選ぶか。肉や魚なら東洋プラン、乾物の小分けならVPF-S50、汁物ならVPF-M60、袋を捨てたくないならZWILLING

  • 肉や魚のまとめ買いが中心で、まず安く始めたい → 東洋プラン マジック鮮度(約4,380円)。汁受けの縁と手動モードがあるので、ドリップで止まりにくいです。
  • ペットフードやお菓子の大袋、乾物の小分けが中心 → アイリス VPF-S50(約4,381円)。薄くて片付けやすく、袋代も1枚18円からと抑えられます。
  • 煮物や汁物まで保存したい、袋の長さも自分で決めたい → アイリス VPF-M60(約7,450円)。別売のガラス容器を一緒に買う前提で見てください。
  • 袋を捨て続けるのが気になる、扱うのは乾いたものだけ → ZWILLING 36801-000(約6,782円)。バッグを洗って使う分、年ごとの出費は下がります。

真空パック器で最初の1枚をパックする前に

  1. 説明書で、真空にしてはいけない食品を確認する。パン・スナック菓子・生野菜・果物・発酵食品は、潰れるか袋が膨らみます。ここを知らないと故障と勘違いします。
  2. 専用袋が単体でいくらか、パッキンが買えるかを調べておく。本体より先に、消耗品の値段と入手経路を見たほうが後悔が少ないです。
  3. 冷凍庫の引き出しの内寸を測る。平たくできるのが真空パックの利点なので、その寸法に合わせて袋の大きさを決めます。
  4. 最初の数枚は、失敗してもいいもので試す。シールの温度や中身との距離は、機種ごとに感覚が違います。
  5. 袋に中身と日付を書く習慣をつける。真空にすると見た目が変わり、平たく重ねると上からしか見えません。

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この記事を読んだあとに、同じ流れで調べることが多いものを2つ挙げておきます。

今すぐ決めなくて大丈夫です。必要になったときに、こういう記事もある、くらいで十分です。


数値や在庫は変わります。最終的な確認は、各商品ページでお願いします。

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