ホットカーペットが温まらない原因は、畳数ではなく敷き方にあります

ホットカーペットが温まらない原因は敷き方

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十月、フローリングにこたつを出しても、足が乗る床はいつまでも冷たいままでした。エアコンを強くすると顔だけ乾くので、部屋の広さから逆算した「2畳」のホットカーペットを足しましたが、思ったほど暖かくならず、六時間タイマーのはずが二時間もたたずに切れていることもありました。故障を疑って取扱説明書を読み直すと、熱が逃げやすい場所に敷くと安全装置が働いて早めに切れる、という説明で、フローリングへの直敷きそのものが原因でした。

Amazonで買える本体だけの4枚(約5,000円から7,600円)を、置ける実寸、切れ方、洗える範囲の3つで比べます。畳数と価格の表では見えない差が、この3つに出ます。

4枚の実寸。ライフジョイ JPU101H は88×176cm、アイリスオーヤマ HCM-1809FL-M は176×88cm、IHC-15-H は180×126cm、ワタナベ工業 WHC-205 は175×175cm

ホットカーペットが向かない人

  • 部屋全体を暖めたい人。ホットカーペットは触れている面だけを温める道具で、空気は暖まりません。4枚とも表面温度は最大で45℃前後、消費電力は200Wから500Wです。エアコンやファンヒーターの代わりにはなりません。
  • 工事なしで床暖房に近いものが欲しい人。「かんたん床暖」のような厚みがあって蓄熱するタイプは、4万円から6万円台です。この記事の価格帯からは外れます。
  • 本体を丸洗いしたい人。4枚とも本体は水洗いできません。アイリスオーヤマの取扱説明書にも「水洗いやクリーニングはできません」とあります。洗えるのは上に敷くカバーのほうです。

敷く場所・切れ方・洗える範囲で見る

畳数ではなく、置ける実寸で決める。このジャンルの「◯畳」は部屋の畳数ではなく、大きさの呼び名で、同じ呼び名でも実寸が揃っていません。「1畳」には88×176cmの細長いものと125×125cmの正方形があり、面積はほぼ同じでも置ける場所は違います。「2畳」も、今回調べた範囲で176×176cm、175×175cm、168×168cmの3種類がありました。8cmの差は、こたつやテーブルの脚をよけて敷くときに効きます。メジャーで測って、測った数字に入るものを選ぶ順番のほうが失敗しません。

タイマーは、あるかではなく、変えられるか。4枚のうちタイマー付きは2枚で、どちらも六時間で固定、延長も短縮もできません。アイリスオーヤマには「スイッチなどで設定できたらよかった」、ワタナベ工業には「八時間に長くできるとより良い」というレビューが、別の購入者から出ています。朝から夕方まで在宅する日には足りない長さです。タイマーのない2枚は、つまみを切に戻すまで通電し続けます。

洗えるのは本体ではなく、その上に敷くもの。本体の手入れは、掃除機と、薄めた中性洗剤を含ませた布での拭き取りだけです。汚れたら上に敷いたカバーを洗いますが、4枚のうち3枚はカバーが別売りです。ライフジョイの公式サイトには「カバー(ラグ)無しでのご使用は低温やけどを起こす恐れがあります」とあり、カバーは使うために要るものなので、本体価格だけでは実際に払う金額になりません。例外は台所向けの木目調タイプで、表面が塩化ビニルのため、カバーを敷かずに使い、汚れたら拭き取ります。

4枚を実寸と面あたりの電力で並べる

機種 価格 実寸(呼び名) 切タイマー カバー
ライフジョイ JPU101H 約4,980円 約88×176cm(1畳) なし 別売り
アイリス IHC-15-H 約7,580円 約180×126cm(1.5畳) 6時間・固定 別売り
ワタナベ工業 WHC-205 約6,480円 約175×175cm(2畳) 6時間・固定 別売り
アイリス HCM-1809FL-M 約7,580円 約176×88cm(台所向け) なし 不要(拭き取り)
くわしい仕様を見る(電気代・表面温度・機能・重さ・生産国)

電気代と温度

機種 定格消費電力 消費電力量(強) 電気代(強/中・弱) 1㎡あたり(強) 表面温度(強/中・弱)
ライフジョイ JPU101H 200W 約165Wh 約5.1円/約3.6円 約3.3円 約45℃/約38℃
アイリス IHC-15-H 370W 約222.9Wh 約6.9円/約3.8円 約3.0円 約45℃/約35℃
ワタナベ工業 WHC-205 500W メーカー公表なし メーカー公表なし メーカー公表なし メーカー公表なし
アイリス HCM-1809FL-M 200W 約195.5Wh 約6.1円/約4.4円 約3.9円 約45℃/約35℃

操作と機能

機種 暖房面切替 温度調節 ダニ退治 表面の材質
ライフジョイ JPU101H なし スライド式・無段階 あり(強で40分) ポリエステル100%
アイリス IHC-15-H なし つまみ(中・強) あり ポリエステル100%
ワタナベ工業 WHC-205 あり(全面/上/下) つまみ(弱・中・強) あり ポリエステル100%
アイリス HCM-1809FL-M なし つまみ(弱〜強) あり(強で1〜2時間) 塩化ビニル100%(裏面ポリエステル)

大きさ・評価・生産国

機種 Amazon評価 面積 重量 電源コード 生産国
ライフジョイ JPU101H ★4.2(3,057件・シリーズ共通) 約1.55㎡ 約1.4kg 約1.4m ベトナム
アイリス IHC-15-H ★4.1(7,707件・シリーズ共通) 約2.27㎡ 約2.2kg 約1.5m 記載なし
ワタナベ工業 WHC-205 ★4.1(113件) 約3.06㎡ 約2.7kg メーカー公表なし 日本製
アイリス HCM-1809FL-M ★4.0(1,114件・サイズ共通) 約1.55㎡ 約3.9kg 約1.5m 中国

数値・価格・評価は執筆時点のものです。仕様は各メーカー公表値、価格・評価はAmazon掲載値です。電気代は1kWhを31円として揃えました(アイリスオーヤマの2機種は取扱説明書の消費電力量から計算し直しています)。ライフジョイは消費電力量を公表していないため、公表の電気代から割り戻した概算です。ワタナベ工業は型番ごとの仕様が公開されていないため、サイズ・消費電力・重量はAmazonの仕様欄によります。

表面温度は、公表している3枚がどれも強で約45℃で、値段を上げても熱くはなりません。ライフジョイ JPU101H と アイリスオーヤマ HCM-1809FL-M は、実寸も定格消費電力も同じ(88×176cm・200W)なのに、実際の消費電力量は約165Whと約195.5Whで2割ほど違います。表面の材質と構造で、結果は変わります。

4枚を、床に広げたつもりで見る

ライフジョイ JPU101H(1畳)

向く一人ぶんの足元を暖めたい。毎年しまう場所を小さくしたい。

向かない切り忘れが不安。コンセントが遠い場所で使う。

88×176cmで、4枚でいちばん軽い(約1.4kg)。

厚さは6mmで、本体に接着剤を使わないため電熱線が固まらず、折り曲げに強い、とメーカーが説明しています。電気用品の第三者認証であるSマークも取得しています。気になるのは、タイマーが無いことと、電源コードが約1.4mと4枚でいちばん短いことです。コンセントの位置によっては延長コードが要ります。ダニ退治については「死ぬほどの熱さには感じない」という声があります。

アイリスオーヤマ IHC-15-H(1.5畳)

向く二人で使う足元を、六時間単位で暖めたい。操作が単純なほうがいい。

向かない一日中つけておきたい。厚みのある座り心地を求める。

180×126cmで、二人ぶんの足元がちょうど入る。1㎡あたりの電気代は4枚でいちばん低い。

1.5畳という中間サイズは選択肢が少なく、そこを評価する声がありました。電源スイッチと温度調節つまみが分かれていて、入れるだけで使える単純さも支持されています。六時間で自動的に切れるので、出かけるときも気が楽です。気になるのは耐久性の評価が割れていることで、「一年で通電しなくなった」「一年十一か月で壊れた」という報告が★3以下に集まっています。六時間の自動オフを自分で解除できず、生地は薄めです。

ワタナベ工業 WHC-205(2畳)

向く2畳の広さを、使う面だけ暖めたい。国内生産にこだわりたい。

向かない電気代を数値で比べてから買いたい。八時間以上つけたい。

175×175cmで国内生産。暖房面切替(全面・上半分・下半分)が付く。

一人のときは半分だけ暖めれば電気を抑えられます。六時間のオフタイマーも付き、「暖房面切り替えとオフタイマーが付いてこの価格」という声が購入者からそのまま出ていました。コンセントの向きに合わせてコードの根元を90度回せる構造もあります。気になるのは、六時間のタイマーを変えられないこと(2件のレビューで別々に指摘)と、「一か月で電源が入らなくなった」という★1です。同じ大きさの他社品より消費電力が小さいぶん、「弱」だと物足りないという人もいます。メーカーが型番ごとの仕様を公開していないので、表面温度と電気代の公表値がありません。

アイリスオーヤマ HCM-1809FL-M(台所向け)

向く台所や洗面所の足元を暖めたい。水はねする場所で使う。

向かない長時間つけっぱなしにしたい。靴下で歩き回る場所に敷く。

表面が塩化ビニルの木目調。カバーが要らず、手入れは4枚でいちばん簡単。

176×88cmの細長い形で、台所のシンク前や洗面所など、立ち仕事をする細い場所に入ります。水がはねても拭けばよく、「サッと拭くだけできれいになる」「毛足が無いので楽」という声が並んでいます。気になるのは3つです。タイマーが無いこと(Amazonの話題別で21件が言及)、表面がつるつるで靴下だと滑りやすいこと、寒いフローリングに直接敷くとほとんど暖かくならないという★1の指摘です。端は暖まる範囲が狭く、実際に暖まれるのは一人ぶんと考えたほうがよさそうです。3.9kgと、同じ大きさのライフジョイの2.8倍の重さがあります。

暖まらない・勝手に切れるの正体

暖まらない原因の流れ。フローリングに直敷きすると熱が下へ逃げ、連続通電防止機能が働いて約2時間で切れる。対処は断熱シートとカバー

暖まらない:原因の多くは機種の性能ではなく、フローリングへの直敷きです。床がコンクリートやフローリングだと、熱が下へ逃げます。メーカーの電気代や表面温度の数字は、いずれも「畳の上に広げた状態」で測られたもので、条件が違えばそのとおりにはなりません。ライフジョイは商品説明で、床が非常に冷たい場合は温まらないことがあり、断熱シートを床と本体の間に敷くと温かくなる、としています。アイリスオーヤマも取扱説明書で断熱シートの併用を勧めています。省エネのための追加品というより、性能を出すために要るものです。

六時間のはずが二時間で切れる:アイリスオーヤマの取扱説明書には、六時間の自動切タイマーとは別に連続通電防止機能があり、熱が逃げやすい場所で使うと連続通電を検知して二時間で暖房が切れる、と書かれています。ランプが点滅していたら、この機能が働いた合図です。「暖まらない」と「早く切れる」は、同じ原因から出ています。断熱シートを敷き、上にカバーをかけると、どちらも落ち着くことが多いはずです。

カバーが別売りだと知らなかった:カバー無しで直接座ると、熱が一点に当たり続けて低温やけどの恐れがあります。本体を選ぶときは、同時にカバー代も見ておいてください。

すぐ壊れた気がする:脚の細いテーブルやソファをそのまま乗せていないか確認します。アイリスオーヤマの取扱説明書では、脚の太さごとに載せてよい重さの上限が示され、直径3cmの丸脚4本なら28kgまでです。超えるときは10cm角・厚さ1cm以上の当て板を敷きます。局所的に潰れると断線しやすくなります。座布団のように一部だけを覆うものを上に置かないことも、メーカーが挙げる長持ちのこつです。

敷く場所から選ぶなら

敷く場所別の選び方。一人ぶんの足元ならライフジョイ JPU101H、二人ぶんなら IHC-15-H、2畳の面だけ暖めるならワタナベ工業 WHC-205、台所なら HCM-1809FL-M

  • 椅子やソファの前で、一人ぶんの足元を暖めたい → ライフジョイ JPU101H(約4,980円)。軽くて畳みやすく、しまう場所を選びません。
  • 二人ぶんの足元を、六時間くらい暖めたい → アイリスオーヤマ IHC-15-H(約7,580円)。1.5畳という中間サイズが効きます。
  • こたつの下など、2畳の広さを使う面だけ暖めたい → ワタナベ工業 WHC-205(約6,480円)。暖房面切替が付きます。
  • 台所や洗面所の、水がはねる細い場所に敷きたい → アイリスオーヤマ HCM-1809FL-M(約7,580円)。カバーなしで拭けます。

いずれも、敷く場所を測ってから決めてください。畳数の呼び名だけで選ぶと、同じ「1畳」でも形が合わないことがあります。

広げる前に決めておくこと

  1. 置き場所をメジャーで測る。家具の脚をよけた実寸を出してから、表の「実寸」の欄と照らします。
  2. 床が何かを確かめ、必要なら断熱シートを用意する。フローリング・コンクリートなら、ほぼ必須と考えてください。
  3. カバーを先に手配する。台所向けの塩化ビニルタイプ以外は、カバー無しで座らないようにします。
  4. コンセントの位置と、コードの長さを突き合わせる。短いもので約1.4mです。届かなければ、定格に余裕のある延長コードを使います。
  5. シーズン初めに、強で3時間ほど通電して湿気を飛ばす。取扱説明書に書かれている手順で、しまっていた間の湿気を抜きます。
  6. テーブルやソファを乗せるなら、脚の太さと重さを確認する。必要なら当て板を敷いてから置きます。

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