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台所の床に積み上がっていた炊飯器や電子レンジ、缶詰や粉ものを上に逃がしたくて棚を探し、「全体耐荷重400kg」という数字だけを見て選んだ私は、届いてレンジを載せたところで棚板の真ん中がわずかに下がっているのに気づき、仕様の小さな字に「棚板1枚あたり80kg」とあって、400kgは棚1枚80kg×5段を掛けただけで、1枚に200kgは載らないと知りました(棚を買い足そうとして、ポール径19mmと25mmでパーツに互換性がないことにも後から気づきました)。そこでこの記事では、実売4,000円台から1万6,000円台までの定番4台を、棚1枚の耐荷重・ポール径・棚の内寸の3点で比べます。

スチールラックが向かない人
- ほこりを避けたいものを入れたい人。ワイヤーの棚は上から下まで開いているので、粉ものや乾物を袋のまま置くと、ほこりが直接乗ります。扉のあるキャビネットや、ふた付きのケースとの組み合わせが要ります。
- 壁にぴったり付けて隙間をなくしたい人。ポールが四隅に立つ構造なので、外寸と内寸に差が出ます。今回の4台では、いちばん太い25mmのもので外寸より幅が7cmほど狭くなり、設置面積は外寸で取られるのに、置ける幅は内寸です。
- 組み立てを誰かに任せたい人。どれも工具なしで組めますが、大きいものほど棚板が重く、高さを合わせる工程でもう一人ほしくなります。完成品で届く棚を探すほうが早いです。
スチールラックの棚1枚・ポール径・内寸の見方
「全体耐荷重」は、棚1枚の掛け算。4台とも、全体は棚1枚×段数にぴったり一致し、強さを表しているのは棚1枚のほうです(ルミナス LCR45-4BK は30kg×4段=120kg、EL25-90185 は80kg×5段=400kg、アイリス SE-918EC は75kg×5段=375kg、MR-1215DJ は125kg×4段=500kg)。全体500kgのMR-1215DJは4段、全体400kgのEL25-90185は5段で、数字が大きいほうが段数は少ない、ということが起こります。載せたいものが決まっているなら、その重さを棚1枚と比べます(電子レンジは単機能で10〜12kg、オーブンレンジなら15〜20kg、炊飯器が3〜6kg、2Lのペットボトル6本で12kg。30kgの棚にオーブンレンジを載せると、残りは10kgぶんしかありません)。
同じ25mmでも、棚板の型番と幅で耐荷重が変わる。ポールの太さは19mmと25mmが主流で、太いほうが丈夫までは間違いありませんが、25mmどうしでも同じとは限りません。アイリスオーヤマの25mmには棚板が別々に用意されていて(幅91cm用で「メタルシェルフ棚板 SE-91T」と「メタルラック棚板 MR-91T」。それぞれ別の部品として売られています)、棚1枚の耐荷重は、メタルシェルフの SE-918EC が75kg、メタルラックの MR-1215DJ が125kgです。さらに同じメタルラックでも、メーカー公式の仕様では幅91×奥行61cmが棚1枚250kg、幅120×奥行61cmが125kgで、同じシリーズの中では棚板が広いほど1枚に載せられる重さは下がり、幅が29cm違うだけで半分です。見るのは、ポール径ではなく棚板の型番と幅のほうです。
ルミナスの2台の差は、幅ではなくポール径です。EL25-90185 は25mm対応で棚1枚80kg、カラーラックは19mmの軽量ラインで30kg(価格差は3,275円で、棚1枚では2.7倍の開き)。一方、EL25-90185(約7,800円)と SE-918EC(約8,700円)は、幅も奥行きも高さもほぼ同じ5段で、棚1枚は80kgと75kgの差5kgなので、耐荷重では決められず、内寸・本体の重さ・どのメーカーで揃えたいかで選ぶことになります。
販売店の表記に古い数字が残っています。SE-918E / SE-918EC を「棚板1枚60kg・全体300kg」としている通販ページがありますが、アイリスオーヤマ公式サイトの現行仕様は75kg・375kgです(JAN 4967576154314)。この機種は2023年12月に棚板の材質表記が改められており、その前後の数値と見られます。耐荷重は、メーカー公式の製品ページで確かめてください。
ポール径は、あとから棚を足せるかを決める。棚を足す、キャスターを付ける、高さを継ぎ足すなど、使ううちにたいてい何かを買い足しますが、19mm用と25mm用でパーツに互換性がなく、同じメーカーの同じシリーズでも太さが違えば付きません。本体の商品ページでは「ポール径25mm」は仕様欄の1行にすぎず、私が棚を足せなかったのも、本体を買った時点でこの1行を読んでいなかったからです。長く使うなら25mmのほうが選択肢は広く(棚板・ポール・キャスター・サイドバーがそろいます)、19mmは軽くて安く狭い場所に入る形が多い代わりに、足せるものが限られます。
棚1枚の耐荷重でスチールラックを並べる
| 機種 | 価格 | 棚1枚の耐荷重 | 全体(段数) | ポール径 |
|---|---|---|---|---|
| ルミナス LCR45-4BK | 約4,525円 | 30kg | 120kg(4段) | 19mm |
| ルミナス EL25-90185 | 約7,800円 | 80kg | 400kg(5段) | 25mm |
| アイリス SE-918EC | 約8,700円 | 75kg | 375kg(5段) | 25mm |
| アイリス MR-1215DJ | 約16,405円 | 125kg | 500kg(4段) | 25mm |
くわしい仕様を見る(評価・外寸・棚の内寸・本体重量・キャスター・高さ調節と生産国)
| 機種 | 評価 | 外寸(幅×奥行×高さ) | 棚の内寸(幅×奥行) | 本体重量 | キャスター | 高さ調節・生産国 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ルミナス LCR45-4BK | ★4.4(2,625件) | 45.5×29.5×104cm | 39×23cm | 4.65kg | 付属 | 刻み2.5cm/中国 |
| ルミナス EL25-90185 | ★4.4(5,817件) | 91.5×46×178.5cm | 84×38.5cm | 16.5kg | 付属 | 刻み2.5cm/中国 |
| アイリス SE-918EC | ★4.4(1,798件) | 91×46×178.5cm | 86cm×奥行は非公表 | 13.9kg | 付属(高さ+約6.6cm) | 刻み2.5cm/中国 |
| アイリス MR-1215DJ | ★4.2(132件) | 120×61×151cm | 112.8×53.8cm | 33.4kg | 別売 | 刻み2.5cm/中国 |
数値・価格・評価は執筆時点のものです。仕様は各メーカー公表値、価格・評価はAmazon掲載値。
スチールラック4台、棚の強さから見る
ルミナス LCR45-4BK
向く隙間に立てたい。載せるのが軽いもの(調味料、タオル、小物)。ひとりで手早く組みたい。
向かない台所の家電を載せたい。あとからパーツを足したい。
約4,525円。奥行29.5cmで本体4.65kg、隙間に立てられる。ただし棚1枚30kg・内寸39cm。
冷蔵庫の横や洗面所の隙間に入り、工具なしで組み立てが速く、買い足して3台目という人もいます。キャスター付きなので、掃除のときに引き出せます。2,625件で★4.4、★1〜2が3%と、強い不満がほとんど出ていない機種です。弱点は2つで、棚1枚30kgは4台でいちばん低くオーブンレンジのような重い家電に向かないこと、内寸39cmは単機能の電子レンジでも幅45cm前後あるので台所の家電を載せる用途には寸法が足りないことです。ポール径は19mmで、あとから足せるパーツも25mmより少なく、色が実物と印象が違い部屋の家具から浮いたという声もありました。
ルミナス EL25-90185
向く5段で、棚1枚を80kgまで取りたい。収納力を優先する。
向かない棚の中央に重いものを置きたい。本家のルミナスを買いたい。
約7,800円で棚1枚80kg。4台で価格あたりの耐荷重がいちばん高い。ただし「ルミナス互換」。
4,525円のカラーラックの2.7倍あり、900円高いSE-918EC(75kg)を上回ります。5段で内寸84cm、ポール径25mm対応なのでパーツも足せ、5,817件で★4.4、「価格の割に支柱が太い」「女性ひとりで15分ほどで組めた」という声が並びます。弱点はたわみで、歪みへの言及が125件と4台で最も多く、10kgくらいから棚板の中央が下がり始めるという報告があるため、重いものは中央を避けて支柱の近くに置きます。ワイヤーの隙間が広く、小さいものが落ちるので別売りの敷板を足した人もいます。もうひとつの注意点は、これが「ルミナス互換」の製品で、「ルミナス」で検索して出てきたので本家だと思って買った、という指摘がレビューにあることです。
アイリス SE-918EC
向く国内メーカーの正規品で揃えたい。内寸を少しでも広く取りたい。
向かない組み立ての当たり外れを避けたい。踏み台なしで上段を動かしたい。
約8,700円。EL25-90185とほぼ同寸法・同価格帯で、国内メーカーの正規品。棚1枚75kg。
棚1枚75kgはEL25-90185の80kgとほぼ互角で、内寸は幅86cmとわずかに広く、本体13.9kgと軽く、防サビ加工でキャスターが付属します(付けると高さが約6.6cm増えます)。工具なしで組め、1,798件で★4.4、「転勤が多くても間取りを選ばない」という声があります。弱点は個体差で、歪みへの言及が40件あり、棚板のメッシュが曲がっていた、ポールが歪んでいたという報告が出ています。組み立て時に留め具(スリーブ)が外れやすいという指摘も複数あり、幅120cmの兄弟モデルでは、ひとりでの組み立ては難しく二人いたほうがいいという声があります。高さが178.5cmあるので、上段の棚を動かすには踏み台が要ります。
アイリス MR-1215DJ
向く重いものをまとめて載せたい。奥行きのある棚がほしい。
向かないひとりで組み立てたい。置き場所の幅に余裕がない。
約16,405円。棚1枚125kgで4台で突出。上位シリーズの「メタルラック」。
内寸は幅112.8×奥行53.8cmで、奥行61cmという外寸は選択肢が少なく、大きめの家電や収納ケースがそのまま入ります。「少々の荷物ではびくともしない」「たわみが少ない」という評価が並びます。弱点は重さと価格で、本体33.4kg、棚板が重く組み立てに苦労した、頻繁に高さを変えるつもりだったがその気が失せた、という報告があり、ガタつきを感じたという声もあります。ポールが太いぶん内寸は外寸より7cmほど狭くなり、キャスターは別売りで、価格は他の3台の約1.9〜3.6倍です。
スチールラックのたわみ・組み立て・買い足し
- 棚の真ん中が下がってきた。耐荷重の範囲でも、中央に集中させるとたわみます。ワイヤー棚は支柱の近くがいちばん強いので、重いものは端に寄せ、軽いものを中央に置くだけで変わります。すでにたわんだ棚は、上下をひっくり返すと反りが戻ることがあり、それでも足りなければ、棚板の下に補強のバーを足すか、1段あたりの量を減らします。
- 組み立てで留め具が外れる。ポールに樹脂のスリーブをはめて棚板を載せる構造で、この段階でスリーブが落ちます。ポールを寝かせた状態でスリーブをはめ、テープで仮留めしてから立てると落ちません。棚板は下から順に付け、いちばん上は最後にします。ふたり作業ができるなら、高さを合わせる工程だけ手伝ってもらうと速く終わります。
- あとから棚を足せなかった。ポール径19mmと25mmに互換性がありません。買う前に仕様欄のポール径をメモし、買い足すときは「ポール径◯mm用」と書かれたパーツを選びます(同じメーカーでも、シリーズが違うと付かないことがあります)。
- 外寸で測ったら、思ったものが入らなかった。四隅のポールぶん、内寸は外寸より狭くなります。今回の4台では、19mmで6.5cm、25mmで5〜7.5cmほどなので、載せたいものの幅に5〜7.5cmを足した外寸で場所を探すと失敗しません。
- ほこりが直接乗る。ワイヤー棚の宿命です。粉ものや乾物は密閉容器に移し、あまり使わないものはふた付きのケースに入れます。棚板の上に敷板やシートを1枚足すと、掃除のときに拭くだけで済みます。
載せるものから選ぶスチールラック

- 電子レンジや炊飯器を載せたい → アイリス MR-1215DJ(約16,405円)。棚1枚125kg、内寸112.8×53.8cmで、重い家電と大きい容器がそのまま入ります。組み立ては二人でどうぞ。
- 5段で、棚1枚を80kgまで取りたい → ルミナス EL25-90185(約7,800円)。今回の4台では価格あたりの耐荷重が最も高くなります。重いものは中央を避けて置いてください。
- 国内メーカーの正規品で、5段の収納力がほしい → アイリス SE-918EC(約8,700円)。棚1枚75kgはEL25-90185とほぼ同じで、内寸86cmと広め。防サビ加工とキャスターが付きます。
- 隙間に立てて、軽いものを置きたい → ルミナス LCR45-4BK(約4,525円)。奥行29.5cmで4.65kg、ひとりで手早く組めます。棚1枚30kg、内寸39cmなので、載せるものは選びます。
スチールラックを組み立てる前に測っておくこと
- 載せたいものの幅と重さを先に測る。幅は内寸と、重さは棚1枚の耐荷重と比べます(全体耐荷重ではありません)。いちばん重いものが載る1段を基準にします。
- 置き場所は、外寸プラス5cmで確保する。ポールぶん内寸が狭くなるうえ、壁にぴったり付けると棚板の出し入れがしにくくなります。
- 仕様欄のポール径をメモして残す。19mmか25mmか。買い足すときに必ず要ります。私は本体の側面にマスキングテープを貼って書いておきました。
- 棚板の高さは、いちばん重いものを置く段から決める。あとで動かすのは重いものほど大変です。刻みは4台とも2.5cmなので、実際に載せてから微調整できます。
- 組み立ては床が広い場所でやる。棚を寝かせて組む工程があり、完成後に運ぶことになります。設置場所に入るかどうかは、組む前に測ります。
関連記事
この記事のあとに、同じ「置ける寸法」と「ぐらつき」で続けて調べることが多いものを挙げておきます。
- もっと細い隙間に入れたい:幅の狭いラックは、耐荷重より脚とキャスターの作りで決まります → すきま収納ラックは、段ごとの耐荷重で選ぶ。幅10.5〜14cmの3台を比べた
- 台所の家電が本当に載るか不安:カタログの人数表示ではなく実寸で見る、という話は乾燥機でも同じでした → 食器乾燥機は人数表示より、まな板と幅で選ぶ。6人用の幅は50.2cm
- 棚に載せる機械のほうを先に決めたい:置き場所と捨て方から選ぶ道具の例です → 家庭用シュレッダーは何分で止まる?連続使用と休止の時間を4台で比べた
- 衣類を掛けて置きたいなら:ハンガーラックは、奥行きとキャスター、バーの耐荷重で選びます → 玄関・廊下のハンガーラックは、奥行き36〜52cmとキャスターで選ぶ
- 置く場所の寸法を測るなら:レーザー距離計は、測りたい距離と基準点で選びます → レーザー距離計のおすすめ4台。測れる距離は15〜30m、面積が出るのは2台
- 工具を持ち運ぶ箱を選ぶなら:工具箱は、内寸の幅と仕切りで選びます → 工具箱のおすすめ4つ。内寸の幅は36〜45.5cmと、10cm近く違う
今すぐ選ぶ必要はありません。必要になったときに、こういう記事もある、くらいで大丈夫です。
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