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27インチのモニターは、付属スタンドをいちばん上まで上げても目線より下で、本を挟んで底上げすると画面が揺れ、スタンドの土台は手前の机も狭くしました。そこでアームを調べると、売り場に並ぶのは「耐荷重9kg」という数字ばかりです。ところが27〜32インチのモニターはスタンドを外して5〜8kgあり、9kgのアームでは余裕が1〜4kgしか残りません。この記事では、実売3,000円台から14,000円台の4機種を、支える余裕・動かし方・机の条件の3点で比べます。このジャンルは中国系の格安ブランドで型番の入れ替わりが速いため、国内流通が安定しているものに絞りました。
モニターアームが向かない人
- VESA非対応のモニターを使っている人。背面にネジ穴(75×75mmか100×100mm)がないと、そのままでは付きません。変換アダプターはありますが、対応は機種ごとに違うので、まず背面を確認してください。
- 天板の薄いガラス机や、縁に補強のある机を使っている人。クランプは天板を挟んで固定します。ガラスは割れる可能性があり、縁の下に桟や引き出しのレールがあると金具が入りません。
- 2画面を1本のアームで支えたい人。ここで扱うのはシングル(1画面)用だけです。デュアルアームは耐荷重の考え方も、机への負担も変わります。
モニターアームの余裕・動かし方・机
耐荷重は「上限ぎりぎり」で選ばない。27〜32インチはスタンドなしで5〜8kg、売り場でよく見る耐荷重は9kgで、余裕は1〜4kgです。ガススプリングは上限に近いほど保持力に余裕がなくなり、買った直後は止まっていても、時間が経つとじわじわ下がる、角度を変えたあと元の位置で止まらない、という形で出ます。レビューにも傾向があり、エレコム DPA-SS02BK は、可動域に言及した234人のうち152人が否定的(65%)、調整機能も105人中56人(53%)が否定的で、4機種で最も一方向に偏っています。同じ9kgでもPixio PS1S は可動域への不満が71人中18人(25%)にとどまり、上限が同じでもスプリングの質で結果が変わるようです。余裕を持つなら、BenQ BSH01 の耐荷重2〜20kgは8kgのモニターでも上限の半分以下です。
耐荷重には「下限」もあります。エレコムの仕様は「約2kg〜約9kg」ですが、Amazonの商品名は「耐荷重:9kg」と上限だけで、売り場の表示では下限が消えることがあります。下限が効くのは軽いモニターを載せたときで、スプリングの反発力が画面の重さを上回ると、手を離した瞬間に画面が跳ね上がります。仕様まで当たると、4機種はすべて下限を持っていました。私も最初は商品名だけを見て「NBとPixioは非公表」と思い込みましたが、商品名に書いていないことと、仕様として存在しないことは別です。
- NB ERGONOMIC H100:2〜9kg
- エレコム DPA-SS02BK:約2〜9kg
- Pixio PS1S:1〜9kg(販売ページの表記)
- BenQ BSH01:約2〜20kg
机の条件は、厚みだけでは決まりません。クランプは対応する天板厚の範囲から外れると固定できません。
- エレコム DPA-SS02BK:10〜85mm(4機種でいちばん広い)
- NB ERGONOMIC H100:クランプ式25〜80mm/グロメット式20〜90mm(固定方法で範囲が違うのはこの機種だけ)
- BenQ BSH01:17〜50mm(付属の補強プレートを使う場合は12〜45mm)
- Pixio PS1S:メーカー非公表。クランプ式のみで、グロメット式(天板の穴を使う固定)には非対応
厚みが合っていても、天板が柔らかいとクランプの金具が食い込んで凹みます。とくに表面が化粧板の安価な机は、跡が残ります。スチール製の補強プレートが付属するのはBenQ BSH01 だけで、他の3機種は付属の有無がメーカー非公表でした。
モニターアームを耐荷重の余裕で比べる

| 機種 | 価格 | 耐荷重 | 8kgの余裕 | 取り付け方式 |
|---|---|---|---|---|
| NB ERGONOMIC H100 | 約3,980円 | 2〜9kg | 1kg | クランプ/グロメット |
| エレコム DPA-SS02BK | 約4,990円 | 約2〜9kg | 1kg | クランプ/グロメット |
| Pixio PS1S | 約8,980円 | 1〜9kg(販売ページ表記) | 1kg | クランプのみ |
| BenQ BSH01 | 約14,400円 | 約2〜20kg | 12kg | クランプ/グロメット |
くわしい仕様を見る(評価・可動方式・対応サイズ・VESA・天板厚・可動範囲・質量・耐久試験・原産国)
| 機種 | Amazon評価 | 可動方式・対応サイズ | VESA規格 | 天板厚・補強プレート | 高さ・チルト/ピボット | 質量・耐久試験 | 原産国 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| NB ERGONOMIC H100 | ★4.2(1,543件) | ポール型(ガススプリング式)/17〜30インチ(最大32インチとする販売ページもあり) | 75×75/100×100 | クランプ25〜80mm・グロメット20〜90mm/補強プレートは非公表 | 垂直昇降26cm/上85°・下30°、回転360° | 約3.85kg/耐久試験の公表なし | 中国 |
| エレコム DPA-SS02BK | ★4.1(2,136件) | ガススプリング式(5軸)/17〜32インチ | 75×75/100×100 | 10〜85mm/補強プレートは非公表 | 非公表 | 約2.22kg/耐久試験の公表なし | 中国 |
| Pixio PS1S | ★4.3(462件) | ガススプリング式/17〜32インチ | 非公表 | 非公表/補強プレートは非公表 | 非公表 | 質量非公表/耐久試験の公表なし | 中国 |
| BenQ BSH01 | ★4.4(214件) | ガススプリング式/最大45インチ | 75×75/100×100 | 17〜50mm(プレート使用時12〜45mm)/補強プレート付属(スチール製) | 高さ22〜47.4cm/50°〜-20°、ピボット±180° | 質量非公表/ガススプリング25,000回の試験を公表 | 非公表 |
数値・価格・評価は執筆時点のものです。価格・評価はAmazon掲載値、仕様は各メーカー公表値です。「非公表」は、メーカーの仕様に記載が見つからなかった項目です。
公表されている数字の量は、価格とも知名度とも一致しません。いちばん安いNBが可動範囲も天板厚も出しているのに対して、8,980円のPixioは天板厚も本体質量も非公表でした。同じ商品でも売り場で数字が違うことがあるので、商品名ではなく仕様欄まで見にいく必要があります。
モニターアーム4台、数字の出し方を見る
NB ERGONOMIC H100
向く机の奥行きが浅い人。費用を抑えたい人。取り付けたあとは大きく動かさない人。
向かない画面を大きく手前に引き出したい人。32インチを載せる予定の人。
支柱(ポール)に沿って上下する形。奥行きの浅い机でも画面の位置を決めやすい。
ガススプリング入りで高さは片手で変えられ、垂直の昇降幅は26cmです。3,980円のわりに公表数字が多く、不満の比率も4機種でいちばん低くなっています(コストパフォーマンスに言及した37人のうち34人、安定性は30人中25人が肯定的)。弱点は本体が3.85kgと4機種で最も重いことと、取り付けの手間で、取り付けに言及した22人のうち5人がポールの垂直を出すのに手間取っています。対応サイズは17〜30インチとする表記が多く、32インチを載せるつもりなら、購入前に販売ページの対応サイズを確かめたほうが安全です。
エレコム DPA-SS02BK
向く24インチ級(3〜4kg)を載せる人。天板が厚くてクランプが入らなかった人。費用を抑えたい人。
向かない27インチ以上を載せる人。頻繁に位置を変える人。
対応天板厚10〜85mmは4機種で最も広い。ただし可動域への不満が65%。
国内メーカーで、説明書も問い合わせ先も日本語で揃います。5軸で可動の自由度が高く、価格に言及した152人のうち132人が肯定的でした。弱点は可動域(234人中152人が否定的)と調整機能(105人中56人が否定的)に加えて、頑丈さにも132人中42人が否定的で、アームのたわみや経年での下がりが挙がっています。耐荷重は約2〜9kgで、27〜32インチ(5〜8kg)では上限に近く、保持力に余裕が残りません。軽いモニターで使うか、値段を優先して割り切るか、のどちらかです。
Pixio PS1S
向く27インチ級を載せて、位置も動かしたい人。エレコムの可動域の評価が気になった人。
向かない天板の穴(グロメット)で固定したい人。買う前に数字で確かめたい人。
同じ耐荷重9kgでも、可動域の評価がエレコムとまったく違う。
可動域に言及した71人のうち53人が肯定的(否定は25%)で、取り付けも60人中47人、8,980円という価格への満足度も43人中40人が肯定的です。弱点は情報の少なさで、VESA規格・対応天板厚・本体質量と、表の「非公表」がいちばん多い機種でした。耐荷重の下限(1kg)もメーカーの仕様ではなく販売ページの表記から拾っています。クランプ式のみでグロメット式に対応せず、品質に言及した75人のうち14人、取り付けに13人が否定的でした。
BenQ BSH01
向く27〜32インチを載せる人。天板を傷めたくない人。数字で確かめてから買いたい人。
向かない24インチ級で足りる人。1万円台を出すつもりのない人。
耐荷重2〜20kg。8kgのモニターでも、上限まで12kgの余裕がある。
45インチまで対応する設計で、27〜32インチには十分です。高さ22〜47.4cm、チルト50°〜-20°、ピボット±180°と、可動範囲を数字で公表している唯一の機種で、スチール製の補強プレートが付属し、ガススプリングの25,000回耐久試験も公表しています。弱点は価格とレビューの薄さで、14,400円は4機種でいちばん高く、2025年3月発売でレビューは214件と、長期使用の報告はまだこれからです。24インチ級には過剰な設計でもあります。
アームが下がる・跳ねる・天板がへこむ
- 時間が経つと画面が下がってくる。耐荷重の上限付近で起きます。まずテンション調整ネジ(多くは関節部の六角ネジ)を締め、それでも下がるなら、モニターの実重量を測り直します。スタンドを含んだカタログ重量で判断すると、1kg以上ずれていることがあります。
- 手を離すと跳ね上がる。モニターが軽すぎるときに起きます。調整ネジを緩める方向に回しますが、下限を下回っていると緩めきっても収まらず、アーム側を替えるしかありません。下限は仕様まで当たれば分かります(NB・エレコム・BenQが約2kg、Pixioが1kg)。
- 天板に跡がついた。クランプの金具が食い込んだ状態です。薄い板か厚手のフェルトを挟むと分散できます。BenQには補強プレートが付属しますが、他の機種でも自分で同じことができます。ガラス天板では、クランプ式自体を避けてください。
- 取り付けたら机が揺れる。アームが原因とは限りません。組み立て式の机は、天板と脚の接合部が弱いことがあります。付ける前に天板の四隅を押して揺れを確かめておくと、原因を切り分けられます。揺れる机に重いモニターを持ち出すと、揺れは増幅されます。
- ネジ穴が合わない。VESAは75×75mmと100×100mmが主流です。モニター側の穴の間隔を測ってから、アームの対応規格を見てください。NB・エレコム・BenQは両方に対応と公表しています(Pixioはメーカー非公表)。
モニターアームは載せる画面で決める

- 27〜32インチ(5〜8kg)を載せる。位置も動かしたい → BenQ BSH01。耐荷重2〜20kgで余裕があり、補強プレートも付きます。
- 27インチ級だが、費用は抑えたい → Pixio PS1S。同じ耐荷重9kgでも、可動域の評価は4機種で最も高い水準です。
- 24インチ級(3〜4kg)で、天板が厚い → エレコム DPA-SS02BK。対応天板厚10〜85mmは今回いちばん広く、価格への評価も高い機種です。
- 机の奥行きが浅い。費用も抑えたい → NB ERGONOMIC H100。支柱に沿って上下する形なので、アーム型ほど手前に張り出しません。
アームのネジを締める前に確かめること
- モニターの実重量を調べる。メーカーの仕様表で「スタンドなし」の重量を見ます。カタログの総重量にはスタンド分(1〜3kg)が含まれています。
- 背面のネジ穴の間隔を測る。75mmか100mmか。VESA非対応の機種もあるので、穴が4つあるかどうかから確認します。
- 天板の厚みと、縁の下を見る。厚みが範囲に入っていても、桟や引き出しのレールがあるとクランプが入りません。手を入れて確かめます。
- 机そのものの揺れを確かめる。四隅を押してぐらつくなら、先に机を補強します。アームは揺れを増幅します。
- 配線の長さを見直す。画面が机から浮くぶん、電源ケーブルとHDMIケーブルに余裕が要ります。付けてからケーブルが届かないと気づくのは、いちばん手戻りが大きいところです。
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- 画面を上げても姿勢がつらいなら:目線の高さが合っても、体を支える側が合っていないことがあります。→ 座椅子のへたりはウレタンの厚みで決まる。パソコン用に長く座れるもの
- モニターの上にWebカメラを載せるなら:会議用Webカメラは、画角とピント、モニターへの固定で選びます → 会議用Webカメラは、画角とピントで選ぶ。58°から95°まで4台で違う
- 手元の入力機器も見直すなら:トラックボールは、どの指で転がすかと玉の大きさで選びます → トラックボールは、どの指で転がすかと玉の大きさで選ぶ。ボタン配置も確かめる
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