室内物干しで本当に困るのは、干していない時間の置き場所です

困るのは干していない時間です。たたんだ厚みと、床を使うか。竿が別売だと 実際より安く見える。道具しらべの比較記事のアイキャッチ

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室内物干しで差が出るのは、干している間ではなく、取り込んだあとに置く場所です。私はリビングで毎日部屋干しをしていて、買うときは「何人分干せるか」を見ましたが、今いちばん気にしているのは、干していない残り半日以上の姿です。そこで、しまうときの厚みと、床を使うかどうかを軸に、実売3,000円台から11,000円台までの定番4機種を比べました。

4機種のしまう厚み。STMX-920が奥行約7cm、KTM-2018Rが約13cm、tower 6619が約25cmで自立、TMH-62はたたまず床が空く

室内物干しの対象外になる人

  • 天井や壁に取り付けたい人。天井付けの昇降式や壁固定タイプは工事や下地の確認が要り、比べる軸が別物です。ここでは工具なしで設置できるものだけを扱います。
  • 乾く速さを上げたい人。物干しを替えても、乾く速さはほとんど変わりません。効くのは除湿機やサーキュレーターで、物干しにできるのは洗濯物どうしの間隔を空けやすくするところまでです。
  • 家族5人分を一度に、かつコンパクトに、という人。この2つは同時に成立しません。たくさん干せるものは大きく、小さくたためるものは干せる量が控えめです。

物干しの選び方は厚み・高さ・耐荷重

たたんだときの厚みと、自立するか。いちばん後悔が出るところです。奥行はアイリスのSTMX-920が約7cm、同じくアイリスのKTM-2018Rが約13cm。山崎実業のtowerは奥行25cmありますが、たたんだ状態で自立します。自立しないものは壁に立てかけることになり、立てかけられる壁がない部屋では結局たためないからです。平安伸銅のTMH-62は、そもそもたたまず、床と天井で突っ張って立てたままにします。床は使わないので、掃除機はそのままかけられます。

干す高さは、先に決めておく。洗濯物の下に除湿機やサーキュレーターを置くなら、高さは後から変えられません。STMX-920は127.5cm固定、towerは160cm固定で、丈の長いワンピースでも床に付かなかったという声があります。KTM-2018Rは111〜172cmで調節でき、TMH-62は竿受けを床から163cmまでの好きな位置に付けられます。towerには「160cmでも干す作業がやりにくい」という声と「除湿機を下に置くにはもう少し高いほうがよかった」という声の両方があり、身長と、下に何を置くかの2つで決まる部分です。

耐荷重は、全体ではなく竿1本で見る。カタログの全体の数字は大きく出ますが、実際には1本の竿に荷重が集中します。KTM-2018Rは全体15kgでも竿1本あたり約4kgで、濡れたバスタオルは1枚で1kg近くになるため、1本にまとめて掛けると案外すぐ届きます。TMH-62は竿1本あたり10kgと余裕がありますが、市販の丈夫な竿を使う前提の数字です。STMX-920は上のパイプが各3kg、伸ばした部分は各1kgと、場所によって差があります。

しまう厚みで並べる室内物干し4機種

機種 価格(実売) 方式 しまうとき(奥行) 干す高さ
アイリスオーヤマ STMX-920 3,701円 X型・床置き 約7cm 127.5cm(固定)
平安伸銅工業 TMH-62 5,704円+竿代 突っ張り2本組 たたまない(床は空く) 床〜163cmで自由
アイリスオーヤマ KTM-2018R 6,040円 キャスター付き・床置き 約13cm 111〜172cmで調節
山崎実業 tower 6619 11,611円 折り畳み・床置き 幅25×奥行25cmで自立 160cm(固定)
くわしい仕様を見る(評価・竿・サイズ・重さ・耐荷重・組み立て)
機種 Amazon評価 物干し竿 使用時サイズ(約) 収納時サイズ(約) 本体重量(約) 耐荷重(竿1本) 組み立て
アイリスオーヤマ STMX-920 ★4.1(658件) 本体に一体 幅92〜152×奥行64×高さ127.5cm 幅92×奥行7×高さ140cm 3.5kg 上3kg/伸縮部1kg 工具不要
平安伸銅工業 TMH-62 ★3.9(755件) 別売り(直径3cmまで) 奥行32×高さ175〜275cm たたまない 2.4kg 10kg 工具不要
アイリスオーヤマ KTM-2018R ★4.0(2,399件) 本体に一体(竿3本) 幅153.5〜192.5×奥行64〜73×高さ111〜172cm 幅64×奥行13×高さ111cm 7.38kg 4kg 専用工具付き
山崎実業 tower 6619 ★4.5(1,095件) 本体に一体 幅175×奥行25×高さ160cm 幅25×奥行25×高さ161cm(自立) 7.9kg 7.5kg 六角レンチ2本・ネジ留め多数

TMH-62は竿が付属せず、同社の室内物干し竿(1,738円)を2本足すと実質約9,200円です。価格・評価はAmazon掲載値、数値は執筆時点のもの、仕様は各メーカー公表値です。

室内物干し4機種を1つずつ

アイリスオーヤマ STMX-920(X型・伸縮)

向く使わない時間はしまいたい。干す量が1〜3人分。まず安く試したい。

向かない丈の長い服を多く干す。たたむ手間を1動作でも減らしたい。

3,701円で、たたむと奥行7cm。冷蔵庫の横やソファの裏にしまえる。

3.5kgと軽く、干したまま部屋の中で位置を変えるのも苦になりません。気になる点は細かいところに出ます。タオルハンガーが固定されておらず、たたむたびに外す必要があります。竿を最大の152cmまで伸ばすと両端がしなるという声も複数あり、その場合は少し縮めて使います。高さ127.5cmは、丈の長い服だと裾が気になります。

平安伸銅工業 TMH-62(突っ張り2本組)

向く床に物を置きたくない。掃除機をかける頻度が高い。干し場所を固定したい。

向かない小さな子どもやペットがいて、横からぶつかる心配がある。

床を使わない点で、他と性格が違う。ただし物干し竿は別売り。

ポールを2本立てて竿を渡す形で、部屋の隅やカーテンの外側に寄せておけば、洗濯物を干したままカーテンを開け閉めできます。竿受けは折りたためるので、干していないときの存在感も小さくなります。注意したいのは竿が付属しないことで、同社の竿(1,738円)を2本足すと合計は約9,200円。本体価格だけで並べると実際より安く見えます。上下2段の間隔を十分に取れず、下段に干すと上段には丈の短いものしか掛けられない、という声が目立ちます。

アイリスオーヤマ KTM-2018R(キャスター付き・大容量)

向く4人以上の洗濯物を一度に干す。干す場所を日によって変える。

向かないワンルームなど、大きくたたんでも置き場所が確保できない。

幅192.5cmまで伸ばせて、4〜5人分をまとめて干せる。使わないときは奥行13cmまでたためる。

キャスターは4輪すべてにロックが付き、干したまま窓際へ動かせます。弱点は動かしたときのぐらつきで、左右がコの字型で四隅が固定されないため、移動させると形が崩れるという声が多く見られます。竿を受けるプラスチック部分にはめ込むのに力が要り、割れないか不安という指摘も複数ありました。7.38kgあり、たたんで運ぶのも軽い作業ではありません。

山崎実業 tower 6619(折り畳み・自立収納)

向くリビングで毎日干す。たたんだ状態の見た目を気にする。

向かない頻繁に別の部屋へ運びたい。価格を優先したい。

たたむと幅25cmで自立する。壁に立てかけなくていいので、置ける場所を選ばない。

左右の支柱にハンガーや洗濯バサミを掛けられ、物干しとハンガー置き場が一体になります。リビングに出しっぱなしでも生活感が出にくい、という評価も多くありました。弱点は価格と重さで、11,611円は今回の4機種で最も高く、本体は7.9kgあります。組み立てはネジ留めが多く、柱が垂直になるよう支えながら留める必要があり、30分ほどかかったという声もあります。高さ160cmは固定なので、下に除湿機を置く前提なら実測してから決めるのが安全です。

置き場所まわりの不満と対処

  • 「たたむのが面倒で、結局出しっぱなし」。いちばん多い不満です。原因はたたむ動作そのものより付属部品にあることが多く、STMX-920もKTM-2018Rもタオルハンガーを外さないとたためません。毎日たたむつもりなら、タオルハンガーは最初から外して使うと決めてしまうのがひとつの手です。干す量が減る代わりに、動作が1つ減ります。
  • 「移動させるとぐらつく」。KTM-2018Rに集中している声で、伸縮する構造上、四隅が固定されないため直しようがありません。動かすときは洗濯物を掛けたまま押さず、竿の受け部分を見ながらゆっくり動かします。それでも不安なら、動かさない前提の機種のほうが早いと思います。
  • 「突っ張りが横方向の力に弱い」。TMH-62で複数出ています。突っ張り式は縦の圧着で立っているので、横から押されると弱いのは構造上の性質です。床と天井に垂直に立て、人の動線から外した位置に置くと、かなり違ってきます。設置は2人でやると歪みにくい、という声も複数ありました。
  • 「思ったより高さが足りない」。towerとSTMX-920で出ています。どちらも高さが固定で、買ってからは調整できません。下に除湿機を置く、丈の長いコートを干すといった予定があるなら、置く場所でメジャーを当ててから決めるほうが後悔が少ないと思います。
  • 「輸送中の曲がり・破損」。STMX-920とTMH-62の両方で報告があります。長いパイプ物では起きやすいため、届いたらその日のうちに全部のパイプをまっすぐ確認しておくと、交換のやりとりが楽になります。

間取りで選ぶ室内物干し

どれを選ぶか。リビングで毎日ならtower、床を使いたくないならTMH-62、4人以上ならKTM-2018R、安く隙間にしまうならSTMX-920

  • リビングで毎日干し、たたんだ見た目も気になる → 山崎実業 tower 6619(11,611円)。自立するので、置ける場所を探さずに済みます。
  • 床を使いたくない/掃除機を毎日かける → 平安伸銅工業 TMH-62(5,704円+竿代)。竿代が別に要る点だけ、先に見込んでおいてください。
  • 4人以上の洗濯物を一度に片付けたい → アイリスオーヤマ KTM-2018R(6,040円)。ただし、たたんでも置き場所は要ります。
  • まず安く始めたい/隙間にしまえることを最優先 → アイリスオーヤマ STMX-920(3,701円)。

室内物干しを立てる前の確認5つ

  1. 置く場所と、しまう場所の両方をメジャーで測る。とくに「しまう場所の奥行」は、買ってからでは変えられません。
  2. 洗濯物の下に除湿機やサーキュレーターを置くなら、その高さを引いてから干す高さを決める。
  3. 届いたらその日のうちに、パイプの曲がりと塗装の傷を全部確認する。初期不良の連絡は早いほうが通りやすい。
  4. 組み立ての前に、パーツを床に並べて説明書と突き合わせる。とくにtowerとKTM-2018Rは部品が多く、向きを間違えると後戻りになります。
  5. 突っ張り式を選んだ場合は、設置から数日後にもう一度、突っ張り具合を確かめる。

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